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Archive for 8月, 2009

No.00582

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おいら~は~どらま~!やくざ~な、どらま~♪わ~た~し~は~へびおんな~♪モーリス持てば、君だってスターも夢ぢゃないよ!カネもいらなきゃ~オンナもいらぬ~あたしゃもすこし~せがほしい~♪       

いなにわには、二羽、鶏が饂飩を食べています

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「終わりじゃ。もう佐藤の家も、これで終わりじゃ。」
「父上。そう落胆召されるな。小野寺の殿様には申し訳ないが、改易後も我らはお上から、
 帯刀を許されております。半農半士として生き延びようではありませんか。」
戦の嫌いな佐藤市兵衛にとって、願ってもないことであった。

「市兵衛様はほんに、不思議なお方じゃ。殿が改易の命を受けたとはいえ、
 まだまだ立派な武士。なのに作物の話をなされたら、我ら百姓も顔負けでございます。」
「失礼します。鹿の子を作って参りました。お口汚しでございます。」
「これは、早苗殿。そうだ今度、小麦の粉を使って何か、作っていただけまいか。」

「わっはっはっは。市兵衛様は噂どおりのお人じゃ。」
「はて、何のことじゃて。」
「市兵衛様。娘の早苗は、あなた様のために昨夜から、この菓子を作っていたのですよ。」
「もう、お父様ったら。知らないっ。市兵衛様、し、失礼しますっ。」

「ますます、わからん。それより、早苗さんに小麦で何かを考えていただきたい。
 善右衛門。ここ羽後の地は米が豊作の、恵まれた土地だ。
 しかし飢饉が訪れた時のことも、考えなければならない。そこで、小麦の粉を
 うまく利用できないか、と考えたのだがどうだろう。早苗さんにもお願いしたいのだ。」

「ほんに市兵衛様は、不思議なお侍様じゃ。宜しゅうございます。
 市兵衛様に棟をひとつ、お渡し致しますので早苗と小麦のご研究をなさいませ。」
「うむ。拙者のためにか。それは、かたじけない。実は、まだまだ研究の必要がある。」
「そのためには、お願いがございます。」

「何じゃ。何なりと申すがよい。」
「はい。この稲庭の家に入っていただきとうございます。」
「そんなことか。どうせ拙者は次男、今じゃ半農半士。父上も反対せぬであろう。」
「ありがとうございます。早苗も喜ぶことでありましょう。」

事態もつかめぬまま稲庭村の庄屋、善右衛門にはめられた佐藤市兵衛。
そんなことは気にもせず、小麦の研究を重ねる。
かつての領主であった小野寺義道は大坂での生活が長い。大和の国、三輪そうめんも
上方を経由して、ここ羽後にも持ち込まれていた。

似た物を作り土地の気候に合わせて干した物を作ったところ、これまた美味。
百姓の家々では祭事に食べるようになった。慌て物が干している最中に、上に重量物。
平たくなってしまった物を、恐る恐る口に入れた。これまたどうしてどうして。
「市兵衛様、市兵衛様。このような物を作ってみました。いかがでしょう。」

「うむ。平たい方が美味じゃ。これは、どうやって作ったのじゃ。」
「いや、あの、その。つまり、平たく伸ばしましてござります。」
稲庭うどんは、やがて秋田藩の御用達となる。偽物まで出回る始末。
佐藤市兵衛の子孫、稲庭吉左衛門はその取締りの役を命ぜられることになったそうである。

 

 

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あとがき
このような事実があったかどうだか、知ったこっちゃありません。
現在でも、能力もなくふんぞり返っている議員もいれば
身を投げ打って研究していらっしゃる方もいます。
どうせ誰も見ていないんだし、美談にしたいなって・・・
 

 

 

 最後まで、お読みいただきありがとうございました





No.00581

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薄暗い道を狸が2匹・・・こ、こっち向いたァ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

百円ショップで買った日本地図である。わずか14ページしかない。
日本列島を14分割した、その程度の大まかな地図。実は、これを頼りに旅行している。
車にナビはついているのだが、依存することはまずない。
地図が読めなくなると困るため、単に依怙地になっているだけなのだが。

田沢湖から北に乳頭温泉郷と活字が振ってある。何やら、艶かしい地名。
少し前なら心も踊ったことだろうが、今では冷めたものである。
視力の方は、まだ眼鏡も必要としないのであるが。いやいや、そんなことはどうでもいい。
とにかく行ってみよう。好きで続ける野宿、温泉は嬉しい。

そうそう、思い出した。白濁した湯が有名であった。誰かの小説で読んだ記憶がある。
外国人は知らないが、日本人は温泉が好きらしい。蛇口の水を沸かす風呂よりも、
色や臭いがついた温泉に、どれほどの効力があるのか知らないが、湯治という言葉さえある。
生活の不便な場所こそ、野趣豊かに温泉ファンの心をくすぐるのであろう。

ききーっ。急ブレーキを踏んで制動。車体後方が大きく左に振れ、辛うじて止まった。
昼間っから狸を見たのは初めてだった。こっちを見ている2匹。興味本位で降りてみる。
ぼんっ、と狸が姿を変えた。鏡でも見ているような、腹の出た男と、それに寄り添う女。
「そんなに飛ばして、どこへ行くつもりだ。」「ホント。危ないじゃないの。」

私は自分の、目を耳を疑った。目の前で憤慨している2人、さっきまで狸だったはず。
「これは失礼しました。」「まあいい、すぐそこまで乗せていってくれ。」
何だかよく分からないが、大柄な私に犯罪目的でもなかろう。男女を後部座席に乗せた。
分岐点の度に細い方を指示してきた。路面の舗装は随分と前になくなっている。

「ここだ、停めてくれ。」「おつかれさまァ、ありがとね。お礼したいから降りてね。」
原っぱになっているところ、どうやら道がここまでのようだ。
どうせ、宛てのない旅。戻らなくても、誰も心配しない。興味が先に歩き出す。
二足歩行の狸たちがあちこちから現れた。おかえりなさい、と口々に。

「心配するな。ちゃんと帰してやる。俺たちの話だけ聞いてくれ。」
「うふ。かなり前から、あなたに目を付けていたの。体型が似てきたのも、そのためよ。」
よく分からないが、確かに昔はガリガリの体型であった。いつ間にか車座になっている。
「人間よ。いつまで破壊活動を続ける?愚かなやつらめ。」長老と呼ばれる狸が口を開く。

日頃から無口な私は攻撃性のなさそうな彼らに、言いたいだけ言わせることをまず試みた。
彼らは乱開発や不法投棄、地球温暖化問題についてもデータを提示して訴求してくる。
「おまえに何かができると思ってはいない。少しずつでも声を上げて欲しいんだ。」
「折角、来たんだ。今夜は泊まっていけ。」念願の白濁した湯に浸かり、たぬきそばを食う。

化かされているなら、それも一興。土産に稲庭うどんを持たされた。
「心変わりして誰かを連れて来られると困る。しばらく眠ってもらうからな。」
睡眠に伴う夢でないことは、鮮明な記憶が証明した。私は路側に停めた車中で、我に帰る。
狸たちの悲痛な叫びが、論理的で心苦しかった。後部座席には稲庭うどんの箱があった。

 

 

 

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あとがき
日本人は優秀な民族と信じて育ちました。どの民族も同様に教育されているようです。
複雑な言語を駆使する日本人は、中でも優秀だと思っていました。
学力優秀な方しか採用されないはずの省庁で、不手際の連続です。
働かず税金を貪る輩や、犯罪を犯す警官。狸に笑われても仕方がないのでは。

 

 

 最後まで、お読みいただきありがとうございました





No.00580

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「私をスキーにつれてかないで」ロードショー決定!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し前になるが、東北の友人からカニ缶をいただいた。
関西在住の私はカニと聞けば、北海道の物だと決め付けている。
大雪山を這っているカニを缶詰にしているはずもなかろうに。
関西人は食材について、北海道神話に依存しているのかも知れない。

東北に来て思ったのが、とにかく何を口にしても美味である。
事、食に於いては東北に住みたくなる。夏に来ておいて、無責任も甚だしい。
ちょうど石垣島などの観光客が、帰りたくないと口走るようなものか。
ゴミを捨てて行くな。荒らすな。喚くな。金、払え。

関西では冬が来ると、城崎温泉を口に出す。日本海側の兵庫県豊岡市にある。
文豪たちが宣伝した経緯もあるため、周辺の漁港とブランド力が違う。
値切る客のために、ロシア産を提供していても気付かないらしい。
地元産では採算が合わなければ、仕方のないこと。私は違いに気付かない。

もう15年くらい前になるだろうか。まだ家族を持っていた頃である。
友人と城崎へカニを食べに行こう、と話は盛り上がる。
彼のワゴン車に同乗、過労気味の友人と運転を代わったのは、雪の積もる直線。
大阪に雪が積もることは10年に一度もない。私は雪道に疎かった。

「スタッドレスタイヤは雪に噛み付いていくから、滑らへんねやで。」
そう言い残して彼は眠ってしまった。お疲れ様、と走らせる。
しかし遅い。車間距離の取り過ぎだ。大阪市内で50cmも開ければ割り込まれる。
豪快に追い越した私は、赤信号に止まる2トンダンプの後ろに入ろうとした。

止まらない。う、嘘つきめ。私は、雪に噛み付かないタイヤに噛み付いた。
ワゴン車の前をへこませ、心をへこませる。友人に慰められて、またへこむ。
それでも食べた、城崎のカニ。随分と高くついたものだった。
7年前に越した今の土地で、何度も積雪。スタッドレスは、やはり止まらない。

スキーをしたことがない。縁がなかっただけ、であるが。今は怖くて行けない。
雪がなければできないスキー、そんなところにどうやって行くの?
スキーツアーでノーマルタイヤのバスが、カウンターを当てて運転するらしい。
考えただけでも恐ろしい。事故が起きないのが不思議だ。

「四駆にスタッドレスなら、どんな坂でも登りますよ。」と言った後輩。
関西の豪雪地帯在住の彼が数年前、雪道スリップで車を廃車させた。
東北出身者から、凍結した教習所で修了した話を聞かされ背筋が凍る。
いつも思うのだが、自損事故は物笑いのネタ。人を傷付ければ、取り返しが付かない。

積雪地域に住む人間がいい加減な訳ではなかろう。これが経験値なのである。
見よ、あの斜面。スキー場に斜面は当たり前。すぐそこにそびえる山に登るのだ。
たとえ食が美味であろうと、たとえ色白美人にすがりつかれようと、住めないようだ。
来たのが夏でよかった。とりあえず、ゴミは持って帰ろう。

 

 

 

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あとがき
2年ほど前まで、冬季はスタッドレスタイヤに替えていました。
大阪の住宅街に住んでいる時は年中、ノーマルタイヤでした。
今は、ノーマルタイヤから交換しないことにしました。
雪が降ったら、良い子でお留守番です。

 

 最後まで、お読みいただきありがとうございました





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