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Archive for 6月, 2010

No.00885

やっぱ、おれがいないとダメなんだよなァ~アタシが一番、かわいいわ♪帰りにミスドいこっと♪みんな、音痴ねえ・・・右の子、音がはずれてるし~

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かちゃかちゃと、驚く速さで打つキーボード。明石亨の指先は正確だった。
出来上がった文書をプリントアウトして、課長のところへ持って行く。
社内での資料は、今やすべてがメールに添付して送信する。
唯一の例外、営業部販売企画課長の播磨利一だけが、部下に印刷文書を提出させた。

確認等、すべて印刷である。A4コピー用紙の消費が最も多い課であった。
理由は簡単である。播磨はアナログ人間なのだ。プリントアウトしなければ、読みにくい。
他の課員は馴れているものの、総務部から転属してきたばかりの新人、明石には不便であった。
しかも、播磨課長は何かと文句を付ける癖があった。

「う~ん。う~ん。違うんだなァ、明石君。何と言うか、文章全体が硬過ぎるんだよね。」
「課長。どこを直せばいいのでしょうか。硬過ぎる、とおっしゃられても分かりません。」
くすくす、と笑っているのは女性社員だけではない。いつものことなのだ。
「そんなことは自分で考えたまえ。いいか、これじゃ私の印鑑は押せんよ。」

「どれどれ?完璧じゃないか。そうだな、これを平仮名に直しておこうか。」
言い残して席を立つ播磨課長の代わりに、古参の三木誠司が明石の作成文書に目を通す。
「要は課長、何でも最初はうん、と言わないんだよ。困ったもんさ。」
三木の言葉に従い、明石は修正した。この度は、をこのたびは、に変えただけなんだが。

播磨が席に戻った。用を足したあと、飲料水を買ってきたようだ。廊下に自販機。
ワラビー製菓は業務提携し、今年からミネラルウォーターも販売することになったのである。
清涼飲料水の自販機は、社員価格だが有料である。播磨課長は10円の飲料水しか買わない。
健康にいいんだ、と言い訳はするが他人の支払いなら、清涼飲料水を選んでいるのであった。

「課長。新製品のサクサク納豆味ポテトチップ、CMスケジュールができました。」
高砂社員が課長にプリントアウトを提出した。いいか、よく見てろ。三木は明石にささやく。
「う~ん。う~ん。違うんだなァ、高砂君。15秒枠で行くんだよ。」
一応の目を通した播磨課長は、高砂社員の過ちを指摘、訂正を求めた。

「あのな、明石。高砂は最初から15秒枠だってこと、分かっているんだよ。
 だけど何かに付け文句を言わないと気が済まない、課長の性格を知っているんだ。」
「わざと間違いを作って持って行かれたのですか?」
「そういうことだ。一箇所訂正させれば、課長は気が済むのさ。」

昼休み、社員食堂で高砂社員のほうから、明石社員に近づいてきた。
「なあに、君もすぐ馴れるさ。ありゃ、癖だからね。」
「でも、あれじゃあ不安ですよね。よく課長に成れたもんだなァ。」
「ふふふ。ああ見えてもね、課長は切れ者なんだよ。そのうち分かるさ。」

「どうかね。播磨君にとっても悪い話じゃない、と思うんだが。」
「それはもう、常務。播磨課長には喜ばしいお話でございます。ご尽力を感謝いたします。
 播磨君が営業部長代理となってくれれば言うことはありません。なあ。播磨君?」
「う~ん。違うんですよね。時期尚早、と言いますかァ。う~ん、その~。何と言いますかァ。」

 

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あとがき
何かに付け、文句を言わないと気が済まないかたがいらっしゃいます。
扱いにくくて仕方がありません。何でこんなヤツ、上司なんだろうと思ったり。
サラリーマンなんて出世の8割は運なんです。真面目に考えちゃあ、いけません。
世の中自体、真面目に考えてはいけないのです。あははは。あは。あはははははは。

 最後まで、お読みいただきありがとうございました





No.00884

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学校から帰った俊樹くんに、お母さんはおやつを出してあげました。
「おにいちゃん、ちゃんと手を洗おうね~。」
妹の亜矢ちゃんは、おしゃまさんです。石鹸で手を洗って、ダイニングに座りました。
俊樹くんの帰りを待っていたのです。今日のおやつは、パウンドケーキでした。

「俊樹ィ、おやつ食べたら3人でお買物に行くのよ。」
日頃からお手伝いを嫌がらない俊樹くんは、はあいと元気に答えました。
お母さんは亜矢ちゃんの手を引いて、駅前に向かいます。前を歩くのは俊樹くんでした。
「俊樹ィ、ここよ。ここに入るの。」

お母さんに呼び止められ、俊樹くんは引き返します。アクセサリーの店でした。
きらきら光る物ばかり。亜矢ちゃんの目が輝きます。お母さんは手に取り、それに決めました。
帰宅して俊樹くんのリュックに取り付けます。俊樹くんは怪訝そう。カッコよくないのです。
「不苦労って言って、災難を逃れるのよ。外しちゃダメだからね。」

次の日から3日間、俊樹くんは野外研修です。大自然の中で学ぶのでした。
4人のグループで行動している時、綺麗な花を見つけた俊樹くんは取ろうとします。
同行の西尾先生にあげよう、と思いました。今年から教師になった、若くて綺麗な先生でした。
俊樹くんが西尾先生を好きなことは、みんなにナイショです。手を伸ばしても、届きません。

「あれ?俊樹くんは?」「ホントだ、いないや。」「先に行ったんじゃない?」「そうかもな。」
やっと掴んだ時、足を滑らせて落ちた俊樹くんに気付かず、みんなは施設に戻りました。
「おかえり~。おや、4人で行動する約束だぞ。俊樹はどうした?」
さあ、大変です。施設には戻っていません。だって、下に落ちて気を失っているのですから。

「よし、探しに行こう。どの辺りまで一緒だったか、分かるかな?」
泣き出しそうな顔の3人を宥めながら、引率の小牧先生が山に入ります。
「俊樹くん、死んじゃったらどうしよう。ボクが、先に行ったんじゃないかって言ったんだ。」
見つからないので重圧に耐えられず、1人はとうとう泣き出してしまいました。

お~い。お~い。いくら呼んでも返事はありません。俊樹くんのすぐ上に来ているのですが
本人は気絶したままです。あとの2人も責任を感じ、泣きそうな声で呼んでいます。
「あ、小牧先生。何か光った。ほら、あそこ。」
何だろう。もしかして。小牧先生は、緩やかな傾斜を降りて行きました。

俊樹くんは返事をしません。口の前にそっと手を当ててみると、息をしています。
「お~い。いたぞォ~。大丈夫だァ。」
小牧先生は俊樹くんを背負って、山道まで登ってきました。そのまま施設まで戻ります。
騒ぎになるのを恐れ、みんなには話していませんでした。小牧先生は、そっと下ろします。

心配そうな顔で、西尾先生が覗き込んだ時、俊樹くんは目を覚ましました。
お母さんがリュックに付けてくれたフクロウのお陰で、俊樹くんは助かったのです。
あの、これ。何があったのか事態が掴めていない俊樹くんは、手に持った花を渡します。
小牧先生との結婚祝いかな、と思いましたがにっこり、と笑って西尾先生はお礼を言いました。

 

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あとがき
フクロウに能動的な概念がないですね。物静かなイメージです。
実際は狩もするし、昆虫や鳥なども捕食するようです。草食系ではありません。
縁起がいい、とされ置物などにも使われるようですね。
迷信でしょうが騙されてもいいから、信じてみたいなって思います。苦労知らずの私ですが。

 最後まで、お読みいただきありがとうございました





No.00883

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イヤなら喰うなァ~!臭いとか言うなァ~!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近年では耳にしなくなったが「赤犬の肉を牛肉に混ぜると分からない」と、よく聞かされた。
複数の大人が言うんだから、そうなんだろう。子供心に信じていたのだが、口に出す大人の
どれほどが、赤犬の肉を味わっていたのだろう。流言飛語、いい加減な知識で話すのか。
いたいけな私を騙すなんて酷い大人たちである。きっと今頃は、バチが当たっているはずだ。

朝鮮半島や中国大陸では、犬の肉を食用にする習慣があったようだ。現代のソウルでは
味を知っている人が少ないらしい。退化した食文化であろう。
看板に羊の頭を掲げ、実は狗肉(犬の肉)を売る店。中国、宋の時代に「羊頭狗肉」という
言葉があった。たいそう立派な見せ掛けと、中身は違うことの意味である。

現在、日本では牛、豚、鶏を主に食す。続いて羊、猪、馬、鴨の肉が売られている。
さらに鹿肉や熊の肉をいただいたことがある。鹿肉は部位にも因るのだろうが、いただいた
赤身などあっさりとしていて、私は好きである。熊は冷凍したもので、生姜醤油で口にした。
あえて追い求める気はしない。滋賀県でいただいたが、月の輪グマだろう。

大阪ではカレーライスの肉、と言えば牛肉だ。加えて、肉じゃがも牛肉が一般的である。
これが関東に行けば豚肉らしい。個人的には、どちらも好きだが文化の相違を感じた。
東北では鶏肉のダシを、煮つけや汁物に用いる。それも、おいしかった。
食文化には歴史があり、経緯がある。その地で味わうのは、楽しい経験だ。

様々な食肉が流通しているが、高級食材として高額なものとは牛肉ではなかろうか。
ヒレ肉の中でもシャトーブリアンは、最高級とされる。他にもいくつかの部位で値段が高い。
その牛肉に混ぜて分からないのなら、赤犬とはよほど美味しいものなのか。
犬より美味しいのが羊で羊頭狗肉。私は羊肉に、それほど食指が動かないのだが。

世に羊頭狗肉の例は、枚挙に暇がない。キリがない、と言ったほうがいいのかも知れない。
公約を守らない政治家、なんて国政クラスに限らず掃いて捨てるほど居るんだろう。
国政に関しては守らない、のではなく守る政治力がないのではないか、という気がしてきた。
こうやって政治不信が募り、明日を担うはずの若者が政治に期待しなくなってくるのだ。

羊頭狗肉と意味は違うが、似たような用い方をされがちな言葉に、「羊の皮を被った狼」がある。
分かりやすい慣用句だが、ここで言う羊はおとなしいイメージだ。対して狼は攻撃的に感じる。
一匹狼、などと称する。狼自体、協調性より独創性に真価を発揮するような固定概念がある。
しかし実態は集団で行動し、群れの中で順位制をとる。極めて社会性のある動物のようだ。

さて、結婚式を教会で行う場合、神父が誓いを立てさせる。質問形式に答える形だ。
殆どの新郎は神の前で、妻を幸せにすることを誓う。私は25年前に、教会で挙式した。
結婚式のビデオで、私の顔がアップの時に欠伸が映っている。とんでもないカメラワーク。
不真面目な当事者なのであるから、離婚しても当然なのかも知れない。

神の前では「誓います」しか言わないが、たいていの男は求婚時に「幸せにする」と言うらしい。
それでいて離婚する男は、これこそが羊頭狗肉ではないだろうか。この嘘つきめ。
星座占いでは「牡羊座」の性格は、荒いように思う。「牡羊座」で動物占いが「狼」の私。
実際は温厚なのに。結婚生活では忘れたが離婚後、元妻は幸福そうである。誓いは守った。

 

 

 

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あとがき
星座占いで「牡羊座」って、次の「牡牛座」より過激な性格のようです。
もちろん私の認識不足から来るのでしょうが、私には羊より牛のほうが
気性が荒く思っております。もしかしたら、その牛も羊の皮を被っているのでしょうか。
猫を被っているかたが、女性に多いようです。動物の皮って、たくさん流通しているのですね。

 最後まで、お読みいただきありがとうございました





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