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No.00772
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宮城県牡鹿半島の鮎川港でいただいた食事に、牡蠣の煮物があった。
神戸在住の私もたまに作る料理であり、ポピュラーなものと言えるだろう。
海のミルク、と呼ばれグルコーゲン、必須アミノ酸すべてを含む蛋白質や
カルシウム、亜鉛などの人間に必要な栄養素を多種、含んでいるそうだ。
また健康食品のタブレットで、牡蠣エキスなるものが市場に存在することからも
身体にいいことが分かる。そして高価な価格設定の場合が多いように思う。
多少、癖のある食材なので苦手な方もいらっしゃるだろうが、
好き嫌いやわがままを言わず、摂取したい食材である。
愛媛県南部の海岸部で育った私だが、家にカキウチなる道具があった。
30cm程の木の柄に、10cmほどの鳶口みたいな金具が付いていた。
ちょうど今頃、干潮の海に出かけて岩肌の牡蠣を採る。行為を牡蠣打ち、と称した。
市販の牡蠣の、3分の1くらいしかない小さな牡蠣だったが、酢物でいただいた。
大人になり大阪に戻ってから、と言うもの小さいそれを見ることはなく
牡蠣と言えば専ら市販されているサイズだ。おいしいから、どうでもいいのだが。
マイナスドライバーでこじ開け、殻の破片が残っていないか流水で処理する。
この作業が手間で、冷たい水が辛かったりする。
白ダシを摂って料理酒をひと煮立ち、砂糖や塩、醤油で味付けしたところへ
片栗粉を軽く塗した牡蠣を入れる。独り者だし使い切れないから生生姜は買わない。
その代用品としてチューブの練り生姜を入れて、自分をごまかす。
牡蠣ご飯を炊く時は、この煮汁を使って仕掛けておく。
関西で牡蠣、と言えば広島が有名である。スーパーの陳列も裏を返せば、広島産と。
ところが広島だけではない、のも当然だ。兵庫県でも相生市、赤穂市が盛んである。
これらや隣県の岡山県の海岸で、週をずらして牡蠣祭りが催されている。
毎年、赴かれる先輩のご家族がいつも土産にくださる。いい先輩だ。
フランス料理のオードブルで生牡蠣が出てくるし、コキールなどの料理名がある。
どうやら西洋でも好まれている食材のようだ。聞けば、生食文化が輸入された、
珍しい例らしい。私は酢牡蠣が好きだ。カキフライにしても違った味わいが楽しめるし、
お好み焼きに入れると、何とも言えないご馳走になる。
先月末の2月28日、チリ大地震津波は日本の三陸海岸に大打撃を与えてしまった。
牡蠣が既に名物の市民権を得ている以上、旅館業や土産物の販売業者も一蓮托生である。
18,000km 離れた地から時速750km/h の速さで悪魔がやってきた。
石巻市内、旧北上川河口から22キロの地点まで到達が観測されている。
震源地のチリでは、マグニチュード8.5の被害をまともに受けている。
そして今、日本全体が経済不況に陥っている。泣きっ面に蜂、とはこのことか。
1月に赴いた先の牡鹿半島が今、受難。胸の締め付けられる思いである。
一日も早い復興を心より望むと共に。関係者の方々にお見舞い申し上げたい。
あとがき
東北地方の農業は、飢饉と戦った歴史がありました。
そして三陸海岸を襲った津波は、東北地方の漁業を苦しめます。
運が悪い、と言えばそれまでなのでしょうが、何ともお気の毒です。
すぐさま20%オフで、帆立貝などを販売した関係者たちの底力には脱帽です。
最後まで、お読みいただきありがとうございました



