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Posts Tagged ‘伊達政宗’

No.00756

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「いつまでやってるんだろ、おら・・・」

「んだ?これが、ぱられるくりすちゃにあだっちゃ!」

「え?八甲田山支店に転勤…ですか?」

「まだらお!^^」

「スキーしてる?」

 

 

こらァ~!買いもせんのに、見るだけかァ~!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仏師という職業がある。仏像を製作なさる仕事だ。
単純に、型へ石膏とか流し込めばできる仕事ではなく、仏様を彫る。
その彫塑は類の中で、精神力の最たるを要求される仕事ではなかろうか。
手先が器用でも心がこもっていなければ、仏には成らない。

正確には知らないが、たぶん仏教徒である必要があるような気がする。
禁教令の江戸時代ならいざ知らず、マリア様の顔をなさった観音菩薩など
とんでもないだろう。仏様には仏の心を会得なさった仏師が、その心を入れるべきだ。
心のこもっていない大量生産は、もはや仏像ではなくオブジェである。

仏師は最後に、目を入れるらしい。いや仏師に限らず、伝統の郷土芸能人形も同様。
目の入れ方で完成した仏が慈悲深くもなれば、軽佻浮薄にもなろう。
人間だって同じであり、目の澄んだ人は信用されるし、しくじっても許される。
鏡を凝視、済んだ目の練習でもすれば今後の人生、明るくなるかも知れない。

象のような優しい目、などと言うが腹黒い象だって、いると思う。
蛇のようないやらしい目で私を見るのよ、などと言う人で蛇の目を知らない人は多かろう。
中には誠実な蛇だっているだろうから、一概に決め付けてはかわいそうな気がする。
でも蛇と暮らすのはいやだ。やっぱり、象のような目がいい。でも象と暮らすのもやだ。

土産物売り場で、同じような商品が並ぶ。マニュファクチャーのそれらは
当然ながら微妙に違う。購入客は、やはり表情のいい物を選んでレジに持っていく。
似たような造りであれば、女性だって男前の方を選ぶに違いない。もちろん、収入や
人間性は同等の条件と想定して、であるが。やっぱりイケメン、イケメン。

目は口ほどにものを言うらしい。目つきのわずかな違いは、相手に伝わる。
心理状態なども読み取られてしまうから恐ろしい。目は口ほどに物を食べ、とは言わない。
食べることはないにしても、飲むことはあると思う。目薬なんか、どこに入るのやら。
目は口ほどに物を飲み、と言わないのはたぶん、仏教か何かで禁止されているに違いない。

伊達政宗公は幼少のみぎり、疱瘡の熱で右目の視力を失った、と伝えられている。
秀吉や家康に聞かれ、木から落ちた時に目が飛び出し、美味そうなので喰ってしまった、と
答えたらしいが、その場にいなかったので真偽の程は分からない。
晩年の肖像画など、目を入れるように指示していたらしい。親からもらった身体、として。

宮城県の、とある土産物売り場に、たぬきのキャラクターを用いた木工芸品があった。
携帯電話を置く台のそれは、かわいらしく愛嬌に溢れる。決して腹黒さは伺えない。
昼間は動かないだけでその実、店員の方々が照明を落とした後に店内を駆け巡っているのだ。
嘘かどうか、ひっくり返して見るといい。着地した部分が磨り減った個体があるはずだ。

お造りになった方が最後に目を入れる。目の周りは濃い色のプレート状を貼り付けてある。
そこに小さな穴が開けられ、それが目なのだ。その時手元が狂うと、愛らしさに欠ける。
客はシビアだ。同じ買うなら愛らしいほうを選ぶ。夜な夜な走り回るから、最も削れたものが
そこでの古参たぬきなのだ。だけど選ぶ時、ウィンクされたらどうなさいます?

 

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あとがき
霊能力とか言いますが、万物に心が宿ることも耳にします。
このたぬきたちをじっと見つめておりますと、話しかけてくるのです。
「おぢさ~ん、携帯電話を置かせてくれよォ。」坊や、まだ小さいのに偉いね。親御さんは?
「かあちゃん、病気。とうちゃん、死んじゃったァ。」赤い夕日が角を染めて~♪ また、年を疑われる・・・

 

 最後まで、お読みいただきありがとうございました





No.00743

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「いつまでやってるんだろ、おら・・・」

「んだ?これが、ぱられるくりすちゃにあだっちゃ!」

「え?八甲田山支店に転勤…ですか?」

「まだらお!^^」

「スキーしてる?」

 

 

こんな格好して歩いているんだから、仙台はおもしろい♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムツーの国は今日も、雪が降っています。昨日も降っていました。
おうちから外へ出られなくなると困るので、おとうさんは雪かきをしています。
おかあさんはおうちで、編み物をしています。それは子供用のセーターでした。
「ぼんてん丸や!こっちにおいで。ぼんてん丸ったら。あら?」

わんぱく坊主のぼんてん丸は、いつのまにか外へ出て遊んでいました。
おうちでじっとすることが苦手な子だったのです。
「しょうがないわね。まっ、そのうちにおなかが空いたら帰ってくるでしょ。」
おかあさんは晩御飯の用意をすることにしました。今夜は牛タンです。

「ふうっ、とりあえず玄関の周りは終わったぞ。おい、風呂は沸いてるか?」
雪かきは重労働です。おとうさんは汗びっしょりになりました。
「お風呂は沸かしておきましたよっ。それより、ぼんてん丸はいませんでした?」
「あれ?うちにいないのか?一緒に風呂へ入ろうと思ったんだけどなァ。」

裏庭に雪が高く積まれていて、その上にぼんてん丸が寝ているではありませんか。
「ぼんてん丸。ここにいたのか。何をやってるんだ、いったい?」
見上げると、屋根の雪が半分ありません。どうやらぼんてん丸は一人で屋根に登り、
雪下ろしをしていたようです。そして、下ろした雪の上に落ちたみたいでした。

「ぼんてん丸。ややや。これは、いかん。ひどい熱だ。」
気を失った、ぼんてん丸を抱きかかえて入ってきたのを見て、おかあさんは急いで
医者を呼びに走りました。おとうさんは服を脱がし、汗を拭き取って寝かせます。
「ううむ。これは疱瘡じゃな。助かるといいのぢゃが。」

「かあさん、もう泣くな。右目で済んだだけ、もうけ物ぢゃ。命があっただけでも。」
そんなことを物ともせず、ぼんてん丸はすくすくと育ちわんぱく振りは変わりません。
おしゃれな彼は、図画工作の時間に描く絵もちゃんと目を描いてくれ、と言いました。
正義感の強い、頭のいい彼は先輩たちにも可愛がってもらえました。

「おとうさん!俺、公務員になるよ。」
ぼんてん丸のことです。それなりの意志があるのでしょう。
「いいだろう。かあさん、ぼんてん丸のやりたいようにさせてやろうぢゃないか。」
「そうですね、おとうさん。わたしもそう思いますわ。」

ぼんてん丸は宮城県が一番、と考えていました。蔵王のお釜は絶景です。
松島も綺麗だし、牛タンもうまい。笹かまぼこも、ずんだ餅や萩の月も有名です。
ところが鹿児島県の友達は、さつま揚げが一番、と譲りません。確かに美味ですが。
そこでぼんてん丸は、日本中に宮城県の名物を伝えようと考えたのです。

県の採用試験を受け見事、採用されることになりました。
「ぼんてん丸より、むすび丸のほうがかわいいわ。」
東京の女性がつけてくださった名前を気に入り、今ではむすび丸に改名しています。
むすび丸は今日も、甲冑を着けたりハッピを着たり。そうそうスポーツバージョンも。

 

 

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あとがき
行政機関が観光周知を図る目的でキャラクターを使うことは、楽しいことと認識します。
滋賀県彦根市をご存じなくても「ひこにゃん」は人気者ですし、奈良の「せんとくん」も。
でも「ひこにゃん」のように意匠範囲でトラブルが起こるのは、残念に思います。
それなりの恩恵を被っている訳ですし、行政担当者には注意を怠らない対応を望みます。

 最後まで、お読みいただきありがとうございました





No.00605

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ふ~ねを~だすのな~ら~9がつ~♪

       
定休日でなければ船の中に入れるそうです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昔の悪友どもが集まった。東北旅行に旅立つ、少し前のことであった。
水野の家に松平と久世、そして私だ。久し振りに囲もう、ということに。
麻雀パイを触るのは10年ぶりだ。いや、もっと前かも知れない。
エンゼルパイは去年、食べたが甘かった。私はルールすら、忘れかけていた。

水野は音楽が好きで、幸いなるかな全員、クラシック好きである。
バッハのマタイ受難曲をかけるが、水野の実家は真言宗だ。
じゃらじゃら、と掻き混ぜながら互いの近況を聞いたりする。
これが楽しかったりするから、男同士は気がねがなくていいんだろう。

「久世、おまえ最近、元気がないな。早めに天下りするつもりか。」
「そうだぞ。一線から退くのは早過ぎる。仕事もせずに給料もらっていいのか。」
「ところで田沼、おまえ東北へ行くんだって?あ、それポンね。」
「ああ、石巻にちょいと仕事が入ってね。この際、車でうろちょろするよ。」

マタイ受難曲が終わり、水野はヨハネ受難曲にCDを変えた。
「田沼、おまえホントに堅いな。世間はおまえを、柔らかいって思ってるけど
 ホントに堅物だよ。さっきから現物ばっかり、切ってやがる。」
「あ、そのチーソウ、当たりね。メンタンピン、ありゃ裏ドラないや。」

「田沼の役っていつも3ファン止まりだな。手堅過ぎるんだよ。」
「そうだ、石巻に行くならサン・ファン館に行ってみるんだな。いいぞ。」
「何だ、それ?何があるんだ?え、これ当たり?」
「とにかく行ってみろ。おまえが好みそうな船が展示してある。チートイだ。」

私は、つくづく恵まれているように思う。その夜、麻雀は一人勝ちだった。
金は受け取らなかった。皆、それぞれが負けた分を出して、ご馳走してくれた。
翌日、買った遊び心の宝くじで、2等が当たった。
石巻で仕事を終え、地図を見ながらサン・ファン館に向かう。

途中で携帯電話がなる。弁護士からだ。父の遺産が確定したようだ。
目の前のコンビニに車を止めて、続きを聞いて驚く。
私しか相続人はおらず、期待はしていなかったのだが桁が違った。
冷めた心、逆に驚いた。さて豪遊しようか、寄付しようか。

サン・ファン館に到着したら定休日だった。幸運続きだ。腹も立たぬ。
公園には入れて、上から松平の教えてくれた船を眺めた。船は心が落ち着く。
どれくらい眺めていたのか。通常あり得る鑑賞の時間と、大きく異なるだろう。
上から眺める気分、遠くの海が私を呼ぶ。船が全盛の頃を想像してみた。

仙台藩は異国の地へ、この船を馳せる。そんな歴史を私は今、垣間見る。
上から見れば、よく分かる。自分が如何に小さい存在であるか、ということが。
思えば、なんて幸せな人生なんだろう。噛み締めながら階段を降りる。あっ。
踏み外し、買ったばかりのカメラを叩き付けてしまう。割れたレンズ群が飛び散った。

 

 

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あとがき
これはフィクションなので、なんかくれとか言わないでください。
麻雀もしていませんし、宝くじも買っていません。
父の遺産も入っておりませんし、カメラも健在であります。
さてヨハネ受難曲の引き合い、分かります?^^

 

 最後まで、お読みいただきありがとうございました





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